乙川の山車


ここでは乙川の4台の山車の彫刻などを紹介したいとおもいます。

宮本車(浅井山)

安政6年(1859)新調。立川和四郎富重が壇箱を刻み、同じく立川流の立川角三郎が脇障子等を、そして初代彫常(新美常次郎)が新しい彫り物を刻んでいます。

壇箱「竹林の七賢人」ものすごい奥が深いです。

こうやって彫刻に見とれていると思わずため息が出てしまいます。立川流恐るべし!!

この山車のこの彫刻が一番気に入りました。鼠が生き生きと彫られています。

枡合(?)です。人目見れば解るとおもいますが木がものすごいです。もちろんケヤキですが、この木目は普通の木では出ません。彫り物もすごいですが木事態がすごいです。

源氏車(殿海道山)

嘉永5年(1852)新調。彫刻は立川和四郎富重で、一部新美常次郎も手がけているようです。

鳥衾・懸魚等です。

壇箱「ハンカイの門破り」 話の内容が忠実に彫り上げられています。

劉邦を救うべく門を破るハンカイです。

脇障子は「風神雷神」でした。

後ろから撮影しました。黒檀の梁等にもすごい虎の彫刻を施してあります。彫刻もさることながら、黒檀やケヤキを使った組物も凄いです!

八幡車(南山)

天保年間(1834〜40)の新調で、乙川では一番古い山車です。彫刻は後からのもので彫師は初代彫常です。

壇箱です。「桃園の三傑」で、奥にいるのが劉備玄徳だとおもいます。

草花などの彫刻がかなり細かいです。祭りが終わったら解体するそうで、江戸時代からよくこんなにも細かいものが折れずに残っているのが不思議なほどでしたよ。

恐らく張飛です(?)

こちらは関羽(?)

虹梁が見ての通りすごいことになってました(>_<)木鼻・虹梁などがすべて一体で組んであります。この凄さがわかりますか?

神楽車(西山)

明治45年新調。彫刻は初代彫常(新美常次郎)。

相変わらず使っている木がすごいですね。ある人からいただいたこの彫刻の写真を部屋に飾っているのでこの彫刻を見るのは念願でした。

壇箱「稲穂に鶴」です。

天照大神だそうです。

ものすごい細かいです。気に入りました!

脇障子「神功皇后」です。

写真をみてもわかるとおもいますが、立川流・彫常の山車彫刻は凄いです。彫刻が好きな方は是非いってみることをお勧めします。