岸和田市久米田寺


4月6日、午前中に久米田寺にフラっと行きました。久米田寺はめずらしくだんじりがお参りする寺で、岸和田市内屈指の桜の名所でもあります。10月第2日曜には境内に八木地区11台+今木・田治米の計13台がやりまわしで境内に入り、整列します。

久米田寺は奈良時代に行基菩薩が開いた寺で、同時に久米田池を作り、周辺の村の田畑を潤しました。行基参りは久米田池から水を引いている村々のお礼参りです。

当時、仏教は皇族、貴族等の上流階級の人たちを中心に広まっており、行基菩薩は農民に仏教を広め、各地に寺を開いたことで有名です。大阪府内では合格祈願で有名な家原寺(自分もおまいりに行きました)・水間観音等が有名です。

こちらは久米田寺の裏参道です。すぐ隣には光明皇后(聖武天皇の妃)を祭った塚があります。ここを夜に通ると真っ暗で怖いです^_^;

こちらは久米田池側の入り口です。「久米田池桜まつり」の最中でした。停止線が引いてあります。

やりまわしを終えただんじりがこの奥に13台整列します。祭当日はすごい人だそうです。平日というのに多くの花見客がいました。

久米田寺のお堂のひとつです。恐らく行基菩薩を祭ったお堂です。ちょうど桜が5分咲きくらいでした♪

行基菩薩の像です。かなり以前からここに立っておられます。

小さな屋根をつけた建物があります。

木鼻です。高松一門の彫師によって彫られたと思われます。他の彫刻に「玉井行陽」の銘が刻まれており、この木鼻も玉井師の作品か?あくまでも管理人の推測ですが、高松一門である可能性は高いです。

鳥の彫刻です。

お堂の床下にはだんじりのコマが放置されています。池尻町のものでしょうか。

ところどころお堂に彫刻があったりします。

こちらは別のお堂の龍の彫刻です。

裏には銘が刻んでありました。「彫工 忠岡村 玉井行陽」高松一門の名匠です。

脇にありました。池尻町の町紋である下り藤の紋です。

別のお堂の彫り物です。「牡丹に唐獅子」いい彫物でした。これを彫ったひとも恐らくだんじりの彫物を刻んでいたと密かに思ってます。銘があるかと期待して見ましたが、何もなかったです^_^;

こちらは新しい彫刻のようです。裏をみてみると・・

「彫刻師 頼定」の銘が。。黒田一門の名匠である木下舜次郎師の次男で、一時たくさんのだんじりの彫刻を刻みました。

久米田池側にそびえるおおきな門です。

久米田池は大阪府下最大の面積を誇る溜池で、周囲は2.6キロMあります。久米田中学の生徒は冬になると体育の授業で走らされます(笑)速い人で一周10分ほどで走ります。

池のほとりにはかなりの岸和田市最大本数の桜が植えられていますが、こちらはまだ咲いていませんでした。

1000年以上も昔にこれほどの溜池を掘るのは大変なことだったと思います。